さくら

こもりうた

紙芝居がつなぐ心と心

紙芝居は、日本の伝統的なストーリーテリングの手法で、民話や神話、宗教、文化、教育など幅広いテーマを扱います。年齢に応じた表現を用いることで、子供から大人までさまざまな層に訴えかけることができる特徴があります。特に、民話や神話には先祖が大切にしてきた自然観や人間観、宇宙観が含まれており、これを通じて次世代に大切な価値観を伝えることが、私たちのプロジェクトの大きな目的の一つです。

このプロジェクトの背景には、かつて出会った厳しい環境で暮らす子供たちとの交流があります。その経験から、私たちは子供たちとの直接的な関わりを大切にし、打算のない形で彼らを支援する方法を模索してきました。その中で「紙芝居」の持つ力に気づき、紙芝居を通じて深い交流を築くことができると確信しました。

現代の日本では、子供たちがゲームやスマートフォンを通じて過ごす時間が増え、人と直接触れ合う機会が減少し、家族との対話も減っている状況があります。このような社会的背景を受け、私たちは紙芝居を通じて人と人との交流の大切さを改めて認識することが重要だと考えています。

さらに、紙芝居は単に物語を伝えるだけでなく、地域文化を掘り起こし、国内外の文化共有を促進するツールとしても機能します。民話や神話を演じることで、人類共通の意識や普遍的な価値観に気づき、私たちが共通のルーツを持つことを再確認する機会を提供します。

「紙芝居文化推進協議会」などの活動も進められており、紙芝居は文化交流や自己認識を深めるための重要な手段とされています。私たちは、紙芝居が現代でも大きな役割を果たすものであり、地方文化の再発見やグローバルな意識の広がりに貢献できる素晴らしい方法だと考えています。このプロジェクトを通じて、紙芝居の魅力と可能性を多くの人々に伝えていきます。